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引退馬の余生に興味を持った理由|競走馬の引退後について考えたこと
2026年6月5日
レースで多くの人を感動させた馬たちが、引退後どのような生活を送っているのか。
私は以前まで深く考えたことがありませんでした。
しかし、一頭の未勝利馬との出会いをきっかけに、その考えは大きく変わりました。
○私が競馬が好きになった理由
私が小さい頃から、私の両親が競馬好きで、家の近くに場外馬券場があったこともあり、毎週日曜日になると、両親に場外馬券場に連れて行かれた思い出があります。
当時はまだ小学生にもならないくらい幼かったので、特に競馬に興味を持つことはなく、馬券場の自動販売機でサイダーを買ってもらうことが唯一の楽しみでした。
競馬に興味を持つようになったのは、小学3年生の秋のことです。
いつものように父がテレビで競馬中継を観ていました。
私も何気なくレースを観ていましたが、その時とてつもない衝撃を受けました。
そのレースは19年ぶりに三冠馬が誕生した、 「ミスターシービー」が勝った菊花賞です。
3000mという長距離を最後方からレースを進めたミスターシービーは、2周目の向正面でスルスルと先頭集団に進出し、最後の4コーナでは先頭に躍り出ます。 そして直線では他馬を引き離し、圧勝でゴールを駆け抜けました。
そのレースを観た私は、開いた口が塞がらず、気が付いたら鳥肌が立っていました。
そのレースを観て以降、私は競馬にハマっていました。
子供なので馬券を買うことはありませんでしたが、毎週父が買ってくる競馬新聞をじっくり読んで、「この馬が勝つかなあ」と勝手に予想して楽しんでいました。
何気なく観た競馬中継のパドックで「サクラオーセイ」という馬が気になってしまい、この馬がレースに出る時は、馬券も買ってないのに一生懸命応援していました。
当時は馬券を買わなくても純粋に競馬を楽しでいたことが、今では信じられないくらいです。
○引退馬の現状を知ったきっかけ
私が20歳になって馬券の購入ができるようになってからは、より競馬に夢中になっていきました。
オグリキャップの馬券は買えませんでしたが、
・トウカイテイオーや
・メジロマックイーン
・ナリタブライアン
といった名馬を追いかけてていました。
しかしこれらの名馬は引退後も種牡馬や繁殖牝馬となり、余生が保障されていますが、 一度も勝つことのできなかった「未勝利馬」は、そうではないという現実があります。
「未勝利馬」が出るレースは、今現在3歳の9月で終了します。
未勝利戦が終わっても、その上のクラスでレースに出走することも可能ですが、条件が揃わないと難しいので、地方競馬に移ったり、乗馬になったりする馬がほとんどです。
そしてそこでも活躍できなかった馬は、最終的には行方不明の状態になります。
行方不明とは、すなわち「殺処分」された可能性が高いということです。
私がその現実を知ったのは、父との会話でした。
中学生の頃、父に聞いたことがあります。
「馬は引退したらどうなるの?」 そしたら父は言いました。
「お肉になるんだよ。強い馬は牧場でのびのび暮らせるけど、弱くて勝てない馬は家畜の餌になるんだよ。かわいそうだけどね。」
その当時は、 「そうなんだ、なんかかわいそうだね。」 くらいしか思っていませんでした。
そして月日が経ち私が33歳の時、母が癌で亡くなりました。
自分の母親が1年間の闘病生活を送り、母を介護し、最後は自宅で看取るという経験をしてから、 命というものに向き合えるようになってきました。
そして、
・福祉関係の仕事に転職し
・自宅では犬を飼うことになり
・アルツハイマー型認知症になった父の介護と父の死
という経験を通して、 より命について考える機会が多くなってきました。
父が亡くなってからしばらく経った時のことでした。
私が追いかけていた一頭の競走馬が、3歳未勝利戦最後のレースに出走し、惜しくも2着に敗れてしまった時のことです。
ふと昔父から言われたあの言葉を思い出し、引退馬の余生について考えるようになっていったのです。
レースが終わった後も、その馬のことが頭から離れませんでした。
「もしこの馬が勝っていたら、まだ現役を続けられたかもしれない。」
「この子は、この先どうなってしまうのだろう。」
そう考えると胸が締め付けられるような気持ちになりました。
そういった気持ちがどんどん強くなり、心のモヤモヤが晴れない日々が続いていました。
○なぜ引退馬を支援したいと思ったか
その後私は、あるニュースに釘付けになりました。
角井勝彦調教師が引退し、引退馬支援活動を行うというニュースです。
角井調教師と言えば関西ではトップクラスの成績を残された名調教師ですが、定年による引退まで10年もあるのに、
・この時点で引退するということ
・そして引退馬の支援活動をすること
に衝撃を受けました。
それから私は馬について色々調べるようになり、さらに引退馬支援についての興味が深まってきました。
馬には色々な種類の馬がいますが、競走馬のほとんどは”サラブレッド”と言われる馬です。
“サラブレッド”とは、人間が早く走れる馬を作りあげる為に、色々な種の馬を掛け合わせてできたものです。
つまり競走馬は、人間のエゴによって誕生したと言っても過言ではないでしょう。
今でも強い馬を作る為に、良い血統の馬を掛け合わせ、無事産まれたら、手塩を掛けて育てます。
毎日のように早く走る為の練習、つまり調教が行われて、無事にデビューできるまで徹底的に管理されます。
馬優先で馬に気遣い、馬の為になることならなんでもするといった、馬第一主義のような社会で生活する競走馬たち。
しかし無事デビューできても、全く活躍できず出走できるレースがなくなってしまったら…
その馬は、急に人間から見放されてしまいます。 そして最終的に”殺処分”されてしまう。 私はこの現実に疑問を持ちました。 人間の為に産まれて、人間の為に早く走れるように調教され、人間に手厚く育てられたのに、 いざレースに出て活躍できなかったら、 もう必要ないと厳しい現実に直面してしまいます。
人間の為に産まれ、育てられたのであれば、 その命は最後まで人間が責任を持つ必要があるのだと私は思います。
現在、引退馬支援を志す方々が多くなってきており、少しずつですが前進しています。
・引退馬の乗馬クラブ
・ホースセラピー
などさまざまな活動をされている人が増えていることは、とても素晴らしいと思います。
私もいつかは、その一員になりたいとも思っています。
○読者に伝えたいこと
私は引退馬の支援について興味を持っていますが、犬や猫などのペットについても同じです。
ペットの殺処分がゼロになることを願い、なにか役に立てることを探しています。
ですが、私はヴィーガンではありません。
牛肉や豚肉、鶏肉、魚をいっぱい食べます。
人間は生きていく上で、動物性タンパク質はどうしても必要だと思いますし、これらの肉になる動物は、食肉用に育てられた動物です。
これらの動物の肉を食べる時は、その”命をいただく”ことに感謝をし、残さず食べるということを大切にしています。
競走馬やペットと食肉用の動物とはしっかり線引きをします。
「人間の為に生かされている命は、その命が全うするまで人間が責任を持つべき」ということをモットーに活動していきたいと思っています。
人間の為に生かされている命を守る活動に、これからも注目し、
・引退馬の余生についての活動紹介
・競走馬の知識
などの情報を提供していきたいと思います。
少しでも私と同じように、引退馬の余生に興味を持たれた方々の心に刺さっていただけるとありがたいです。
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